「絶対零度」という言葉を初めて耳にしたのは、マグマ大使の最終回近くでゴアが変身した怪獣ゴアゴンゴンが絶対零度の冷凍光線を発射した時であった。
その時は、絶対零度がマイナス273度のことだなどと知る由もなく、なんで敵の最終兵器ともあろう怪獣ゴアゴンゴンがそんな子供のけんかの様な技を出すのかと訝ったものである。
というのも、私が「絶対零度の冷凍光線」と聞いてイメージしたのは以下のようなやり取りだったからである。
まぐま「お前の光線、冷たい冷たい言うてるけど、ほんまに零度なんか?」
ごあ「ああ、ほんまや」
まぐま「絶対か?」
ごあ「絶対や!」
なんともしまりのない必殺技である。子供でもひるまないような、零度くらいの温度を「絶対」と保証してる暇があったら、マイナス50度とかマイナス100度とかもっと冷たい冷凍光線を出せと突っ込まずにはいられない技である。だいぶ後になって、絶対零度とはなんぞや、ということを学校で習うまでは、何かぱっとしないボスキャラ戦だったなぁ、という印象をずっと引きずっていたものである。
まあ、これだけの話で落ちもないのだが、きっと同じように感じていた人も多かろうと、ここに記してみたわけである。