2005年1月アーカイブ

人に薦められて、初めて矢作俊彦を読んだ。彼の初期の作品の主たる発表の舞台であったミステリマガジンを毎月買っていたこともあり、名前を知ってから30年近くになるはずだが、何故か一度も手に取らなかった。

日本のハードボイルド作家はたいていレイモンドチャンドラーに心酔して病膏肓モードで自作をチャンドラーの似姿に仕上げるわけだが、似姿度でピカ一なのは何と言っても「原りょう」だ。しかし、「ピカ一」と言うと他と比較した上で言っているようだが、実は原りょう以外に日本のハードボイルドなんか読んだことも無かったのである。ある日、「原りょうはいい」と触れ回っていたら、友人に「お前、矢作俊彦は読んだのか」と言われたことがある。その時は「無い」と答えて、相手に呆れられたところで終わっていたわけだが、先日またまた飲み会で話題が原りょうに及んだ際に、「原りょうもいいけど矢作俊彦を読んだ方がいい」と言われ、何度目かの正直で手にとってみたという次第である。

日本の場合、ベンチャーの資金調達は個人保証を入れて、金融機関から借入れを行う場合が多いため、起業に失敗すると経営者は私財を失うことが多く、再起が難しい。
一方、アメリカではベンチャーに対する直接金融が発達しており、エクイティファイナンスが主流であるため、起業に失敗しても私財の全てを失うことは少なく、起業家にセカンドチャンスが与えられることも多い。

少し前の話で恐縮だが、麻布十番での忘年会でゆ○さん(仮名)とご一緒する機会があった。
ご本人によると、「若い頃は六本木でブイブイいわせていた」らしい。が、その夜も別な意味でブイブイいわせていた。
前半は過激な言動の女子二名に対して「良識派」としての姿勢を維持していたのだが、人が減り始めてもしつこく居残ってワインを開け続けていたあたりから雲行きが怪しくなってきた。
「私、どうやって帰ったらいいのか分からなーーい!?!?」と大声で叫ぶその手には一枚の切符が握られていた。

去年最後に読んだ本はジャック・フィニイの「ゲイルズバーグの春を愛す」。これはノスタルジーなどというよりも、もっと強烈な過去回帰願望の横溢する作品集。初めて読むとは思えないが、家に本は見当たらないし、捨てた記憶もないし、と本にまつわる記憶も作風に引きずられてしまっているようだ。

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.2.10

このアーカイブについて

このページには、2005年1月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2004年12月です。

次のアーカイブは2005年2月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。