2008年11月アーカイブ

一言で言うと、「味わいそのものだけからだと値段なりの価値は感じられなかった」

「若いうちに飲んでも真価は分からない」という話は何十回も何百回も聞かされていたので、そのこと自体は意外でも何でもない(飲んだのは2003年のもの)。が、一方で、あれだけの対価を是とするコンセンサスが何世代にもわたって維持されているのだ。「ひれ伏したくなる偉大さの片鱗くらい感じられるんじゃないか」という期待感があったのも事実だ。ところが『片鱗』はいまいちピンと来ず、ブラインドで飲んでたら「普通に良くできたピノノワール」と言ってたんじゃないかと思う。強いて言うと、すごくいい感じの端正さがあって、その端正さは味わいの解像度の高さから来ているような印象を受けた。この高解像度が熟成した後の味わいの広がり、複雑さに寄与するように思える、と言い切れれば、片鱗が垣間見えたことになる訳だが、本当にそう感じているのか、先入観からそう感じたような気になっているのかが我ながらよく分からない。

舌に乗せた時の感触はこれまでに感じたことのない種類のものだった。波打ち際に素足で立っていて、引く波が足下の砂を運び去っていく時のあの感触を連想したのだ。それって、旨いのか不味いのかどっちだ、と突っ込まれそうな感想だが、こっちが聞きたいくらいである。ひょっとしたら、師匠が「飲むとあまりの要素の強さに舌が口の中が痺れます」と言ってるのと同じ事を言ってるのかも知れない(が、違うかも知れない)。

味わいそのものだけだと値段なりの価値はない、と冒頭に書いたが、RC初体験という通過儀礼のお値段としては十分に価値があった。「価値がない」と実際に体験することに価値があるのであり、かつ、単なるテイスティングではなく、リラックスして楽しめる皆さんと一緒で、その上最高のお食事と共に、さらには量もしっかり8杯取り、というのであのお値段だと非常にお値打ちだったんじゃないかと思う次第。

ご一緒いただいた皆さんありがとうございました。

60kg台

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某氏のように特にダイエットとか運動とかをしているわけではないが、貧乏で飲みに行く機会が減ったら自然と体重も減っていたらしい。

記録が残ってないので何とも言えないが、60kg台というのは(食べた直後に測ればしっかり70kg台というレベルですが^^;)少なくとも今世紀に入ってからは初めてではないかと思う。
昔のこと故記憶も不確かだが、この身長(182cm)になって最初の10年くらいは太ると64kg、痩せると62kg、病気をすると60kgという位で安定していたような気がする。30台になって66kgくらいが標準となりながらもそこで何とか均衡を保っていたのだが、高カロリー食品を伴うことが多いワインのようなものを飲み始めて、結婚して、というような頃から70kg台に突入して早10年というモードだったのだ。その間2002-2004年頃が一番重くて75kgに手が届きそうな所まで行ってたんじゃないかと思う。で、去年くらいから体重減少傾向で今日に至るというわけだ。

これ以上別に痩せようとも思わないが、75kgに近かったときよりは今の方が体調が良いような気がするので、食った後でも60kg台、というくらいになればこの年齢なりには何となくベスト体重じゃないかなぁ....と思う次第である。
が、思うだけで別にそれに向けて何らの努力をするでも無い訳だが...

集金の必要があったこともあり(笑)、久しぶりに「これでもか」的ワイン会を主催した。

2002 Marcassin Chardonnay Marcassin Vineyard
2005 Aubert Pinot Noir Ritchie Vineyard
2004 Kistler Pinot Noir Cuvee Elizabeth
2002 Marcassin Pinot Noir Blue Slide Ridge
1991 Dominus

個人的には最初と最後が良かった。

特に、MarcassinのChardonnayはまるでMontrachetであった。もちろん、本当のMontrachetにしては○○が足りない、という部分を探すのは容易である。が、これより全然物足りないMontrachetも少なからず飲んだことがある身としては少なくともMontrachetの平均点はクリアしていると思った。一方、美点の方に目を向ければ、相当いけてるMontrachetである。というところからまずはスタートしたのだ。

で、今回の主役たるピノ3本がいまいち前後のワインよりも印象が薄いのは、この3本が今回の主役で、かつ、ピノ同士の比較である、ということに起因していて、個々のワインが印象薄いということでは無いように思う。比較して飲むとどうしても欠点を意識させられることになりがちであるというのは無理からぬところなのだ。
というなかで、二本目のAubertはいきなりポートである。2005のAubertは3本getしてこれが3本目だが、これが一番アルコールの高さを感じさせる。もっと前に飲んだ方が全体が融け合ってて、最後に飲んだこれがバラバラってどういうことじゃ、と思うが現実にそうなんだから仕方がない。ドワンと来るぐらいの果実味の裏に層をなす酸がAubertっぽいのだが、こんなにアルコールの高さを感じたのは今回が初めてでややがっかり。
三本目のKistlerはAubertに比べるとピノっぽい(笑)。バランスも実に良くて魅力的。ピノ3本の中ではこれが一番アルコール度が低かったのが好印象につながっているのかも。
次のBlue Slide Ridgeは全ての要素がさすがというレベルでかつバランスしているんだが、Aubertのせいでいつもよりアルコールセンサーの感度が高まってしまっている感があって、その点で「Kistlerの方がいいんじゃないの」という信号が脳に送られてしまうのが本日のMarcassinの不幸かと思う。各要素に点数付けて足し算するとMarcassinの方が上かも知れないが、今日のところは私はKistlerの方を良しとする気分だったのだから仕方がない。

で、最後のDominusである。あー、非の打ち所のないボルドーの香り。主張しすぎない中盤からすーっと続く余韻。何と一緒に飲んでも、これだけ飲んでも「美味しいなぁ」という感想である。

というわけで、全部旨くて、最初と最後が特に旨くて、というのはワイン会としては大成功と言っていいんじゃないかと思った次第である。強いて残念な点を探すとすれば、私としては十分大サービスと思って設定したワイン代のみの会費を食事代込みと思っていた人が約一名いたことだろうか(笑)。

ということで、たまにはいいなと思った高額ワイン会の顛末であった。

この日がやってきそうな気配はそれなりにあったわけだが、こんなに早くやって来るとは...

今年の初め頃に彼と1000m泳いだ時は、こちらから促して「次泳ぐぞ」って感じでまだ余裕だったのだ。今年の夏に750m泳いだ時は「もう一本」「もう一本」と気持ちがはやって次々に泳ぎたがるのは彼の方だったが、泳ぎ始めればこちらが追いつくくらいではあったのだ。
ところが今日は最初から全然追いつかなかった。少なくとも平泳ぎとクロールは追いつかない。25m一本勝負なら多分勝てると思うが、こっちはそんな泳ぎ方したら次の一本を泳ぐまでに何分休憩を取る必要があるか分からない。一方彼の方は、全力で泳いでもすぐに「次」と言いそうな勢いだ。
彼は時々個人メドレーなどというこしゃくなものをやりたがるのだが、彼がバタフライと背泳ぎをやってる間に追いついて息を整えられるので、何とか一緒に泳げているような状態だ。
今日は取りあえず1000m泳ごうと言って始めたわけだが、800m泳いだところで彼が「じゃあ、残りは4種目を50mずつ」と言ったのには驚いた。どうしてこの時点で、その無駄にエネルギーばかり浪費してちっとも前に進まないバタフライで50mも泳ごうという元気が残っているのだ?まあ、そのおかげで何とか一緒に完泳出来たわけだが...
と、思いきや、彼がまだ名残惜しそうにしていたので、「じゃあもう50m泳いできたら?」と彼だけ泳がせて私は上がることなった。というわけで、本日は彼が1050m、お父ちゃんは消費税分負けときますということで1000m。
この次泳ぐ時はさらについて行くのがしんどそうだが、彼と泳ぐととても良い運動になるのは確かなようなので、出来るだけ頻繁に誘い出そうと思った次第。

数量限定で10月22日に発売され、既に棚から消えつつある本商品の感想を今更書いても、と思いつつ、去年酷評した「一番搾り とれたてホップ 無濾過<生>」と全く別物の素晴らしさに賛辞を送っとかない訳にはいかないだろうとエントリ。良くなった方向が「キリンの中の人、このブログ読んでるんちゃうの?」ってくらい、私の望む方向に近かったのも「書かねば」と思った理由である、というのは内緒だ。

で、端的に感想を書くと、そんなにごちゃごちゃと言葉を並べる必要もなく、これはメチャクチャ旨かった。もし通年商品になれば、このビールがうちの定番ビールになるに違いないというくらい気に入った。

キリンの無濾過<生>シリーズは、日本酒の生酒にも通じるような、舌と液体の境界にエッジを感じさせない当たりの柔らかさが全商品に共通する美点だ。ただ、その美点にちょっと引っ張られてたというか、いろいろラインナップを出していたものの、どれも「スッキリ」をどこかしら売りにしているような、悪く言うと似たり寄ったり感があって、その悪さが端的に出たのが「一番搾り 無濾過<生>」に対して立ち位置の見つからなかった「一番搾り とれたてホップ 無濾過<生>」だったかと思う。

ところが、今年に入って無濾過<生>ラインを全面見直しして、ザ・プレミアム無濾過<リッチテイスト>1種類+季節商品という風に絞り込んできたのだ。その秋の季節限定商品として登場したのが本商品だ。リッチテイストと並べて比較しながら飲んでもみたが、当たり前というか、本来そうあるべきというか、全然違うビールなのだ。ベースモデルのホップをこの季節のものにしました、ではなく、この取れたてホップを美味しく飲むにはこういうタイプのビール、という思考過程で生まれたという印象だ。

我が家の定番であるところのエビスザホップとも飲み比べてみたが、香りや味わいの広がりというか豊かさというかでこちらのザ・プレミアム無濾過<ホップの香り>に軍配が上がると感じた。本当に旨い。近所のセブンイレブンでは既に売り切れてしまっているのが残念である。

最後に、キリンのプレミアムラインへの要望を書かせていただくと、一番搾り無濾過生は是非復活させて欲しい。さらにできれば、無濾過生の方の商品名を単に「the一番搾り」として、現行の一番搾りは廃盤にするか「何とか一番搾り」とそっちの方を長ったらしい名前にして欲しい。というのも、キリンの醸造技術者が「一番搾り麦汁だけでビールを造りたい」と考えた時のイメージに近いのは明らかに「無濾過生」の方に違いないと思うからだ。前も書いたが、ラガービールシェア70%の呪縛により濁った商品企画から生まれた現行一番搾りは早急に改名をお願いしたい。


megane.jpg

ピンぼけの写真で恐縮だが、右側のフレームがゆがんでいるのがお分かりいただけるだろうか(画像をクリックすると全体が表示されます)?
今日、子供のサッカーの練習について行った際に、午前中の雨の影響でグラウンドのあちこちに水たまりがあったのでデッキブラシで水を掃き出す作業を行っていたのだ。
やり始めると意外にも面白く、ちょっとムキになってあちこちの水たまりと戦っていたわけだが、ちょうどゴール裏あたりで一心に水を掃き出していた時に「危ない!!」という声が耳に入った。
まさかと思いながらも、こちらに向かって発せられた声のようにも聞こえたので、身を固くした瞬間ゴールを外れたシュートが左こめかみにBull’s Eyeであった。小学生が蹴ったボールならどうってこと無いのだが、大学生のコーチの蹴ったボールだったので、それなりの衝撃でフレーム破損

で、私が言いたいのはここからだ(笑)。実は、今日サッカーに出かけるほんの数分前にtoto bigを買っていたのだ。で、その結果が「サッカーで大当たり!」これ以上の吉兆があろうか。

というわけで、近日中に私が金銭ネタで無口になるようなことがありましても、深く追求するなどと無粋なことはせずお察しください。

小室哲哉氏が逮捕されたらしい。
流行ってた頃は聞くたびに、なんて下手くそな歌詞を書く人だろうという印象であり、特に思い入れなどはないが、一時期仕事で多少の関わりがあったこともあり(当時超売れっ子のご本人とはお目通りかなわなかったが)、なにがしかの感慨はある。

という小室哲哉氏の曲の中で一番印象に残っているのは、表題のI'm Proudである。実のところ印象に残っているのは曲自体というよりもこの曲のプロモーションビデオである。

「どやっ!小室と寝るちゅうのはこういうこっちゃ!」という「どやっどやっ」感が全編満載で実に素晴らしい映像ではないか。どやっどやっ光線をまともに浴びた華原朋美はあるところでは天にも昇る夢見心地で歌っているかと思うと、あるところでは既に権力者の正室としての権力を手にしたものとしてどやっどやっ光線を自身から発し始めていたりすると言う、これまた素晴らしさである。

根が貧乏人なもので、金持ちに対する憧れは失ったことがない私ではあるが、その一方で、大金を手にしても豪邸に住んで、美味しいもん食って、自家用ジェットに乗ってというくらいのものかと思うと、羨ましいと言えば羨ましいが、でもどっちでもいいかなぁ...程度のものであったりもする。

が、このプロモーションビデオの中の小室哲哉はメチャクチャ羨ましい。もし大金持ちになったら、絶対にLAのビルの屋上で小室哲哉ごっこをしたいと思わせるインパクトがある。インパクトありすぎて、たまったビックカメラのポイントでI'm Proudのビデオを買ってしまったくらいだったのだ。さらにさらにインパクトがありすぎて、せっかく買ったビデオテープがデッキに絡まってしまい、それが原因でデッキ自体まで壊れてしまったのはさすがに行き過ぎであろうと言う、それくらいのインパクトだったのだ。

今回の一件ではあちこちで「転落」「転落」と書かれている小室哲哉氏だが、まあ転落できるくらい高いところまで上って来たんやからええやんか、と言いたくもなるような素晴らしいI'm Proud(のビデオ)であったことよ。

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