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ついにniftyを退会した。

どう少なく見積もってもここ5年くらい、下手したら10年近く全くアクセスしたことが無かったので、もっと早く辞めても良かったようなものだったのだが、87年にNifty-Serveがまだ試行サービスだった頃からのユーザだったもので、なんとなく辞めそびれて今日に至っていた。
今となってはそんなことは無いと思うが、初期の頃は「○周年のご挨拶」とかいうメールに「試行サービスの頃からお世話になってます」と、社長名でメールが届いたりしていて、本当に社長さんが自分でメールを書いていると思うほど「うぶ」ではないものの、「最古参」と認知されているというのは悪い気がするものでも無いわけで、そのおかげで(だけじゃないにせよ)全く使いもしない最後の何年かで何万円も貢いだことを考えると、あの地道なメールを出したマーケティング担当の方にもきっと喜んでいただけるだろう、と思ったりするわけだ。

ここまでダラダラと続けてしまったniftyを辞めようと思ったきっかけは2005年に彼らがフォーラムの運用をやめたというニュースを目にしたことだったのだが、それから2年も掛かってしまったのは、退会受付は基本的にオンラインで行うようになっていて、会員ページにアクセスしようにもパスワードが全く分からないし、パスワードを再発行してもらおうにもパスワードが送付されることになる登録住所から既に引っ越してしまっているし、というようなちょっとした邪魔臭さが重なったことによるわけで、この点でもniftyのマーケティング担当は良い仕事をしていたといえよう。

niftyの歴史の中で残念だった(って今が終わってるみたいな言い方ですみません^^;)のは日商岩井がnifty株を手放したがった99年に、当初ドコモが手を上げていたのに、富士通が頑張ってしまったことだ。富士通がそのような行動に出た理由は何となく理解できる。ドコモと富士通の力関係を考えると、ドコモと富士通の折半出資の会社は90%ドコモの意向が通る会社になるに違いないわけで、出資比率が全く変わらないにも関わらず、ある日を境に発言力がガックリと落ちるというのは納得がいかないに違いない。ひょっとしたら、富士通は日商岩井の持分を買うなら、いっそうちの持分を買ってくれと言ったかも知れないが、ドコモからすれば、半分買っただけでも実質支配できるのに、意味も無く倍の金を払って残りの半分を手に入れる必要は感じなかったに違いない。
というわけで、富士通の100%子会社にならざるを得なかった経緯は理解はできるものの、ドコモと一緒になってれば、その頃ちょうど始まって凄い勢いで一世を風靡した日本独自のiモードと、同じく日本独自の進化を遂げたniftyのフォーラムとでちょっと面白い世界が盛り上がったかも知れなかった訳で、それに比べて、その後ドコモはAOLなんかに手を出しちゃって実に見事に泣かず飛ばず、niftyのフォーラムもあえなく閉鎖、というドコモにとってもniftyにとっても実に「あーあ」な展開になってしまったのは残念と言うほか無い。

もう一つ残念といえば、フォーラムのサービス停止はやむを得ないとは言え、新規の書き込みのみならず、古いバージョンを閲覧することも出来なくなってしまっていることだ。それについても、そうせざるを得ない経緯があったのだろうとは思うが、あれだけの文化的蓄積を葬ってしまうのは実にもったいないと言わざるを得ない。

最後に、niftyのサービス開始時期についてはniftyのサイトの沿革を見ても、或いはWikipediaを見ても、87年4月となっている。が、私は87年に某社に入社してから(少なくともWikipediaで言っている4/15以降)に同期の勧めでniftyを始めており、その当時はまだ試行サービスだったというのは、「試行サービスの頃からご愛顧いただき..」というメールをもらっていたことからも明らかなので、87年4月の時点では間違いなく、NIFTY-Serveは試行サービスだったと思うのだが、試行サービス、本サービスの開始時期は実際のところどうだったんだろう、というのが謎である。どなたかご存知の方がいらっしゃれば、ぜひともご教示いただきたい。

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このページは、ueharaが2007年9月10日 01:28に書いたブログ記事です。

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