電車男・その後

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その後、とは言っても、昨日のエントリで紹介した電車男の話の続編が出たわけではない。タイトルからそういう期待を持ってしまった方、ごめんなさい。

一夜明けて、引き続き電車男の事をつらつらと考えている。話の中身もだが、やはり、2chでああいうことが起こり得るというのが俄かに信じがたく、そのあたりをうだうだと考えている。これが、梅田さんの言うところの、ネット世代とPC世代を隔てる「ネットの向こうに存在する不特定膨大多数に対する信頼(トラスト)の有無」だろうかと考えたりもしてみる。
私も自分ではぎりぎりネット世代のつもりだが、私には、ここまで自分にとってクリティカルな問題をいきなり2chに放り投げる勇気は無い。そこまでの信頼は無い。もちろん、私だって、ネットワークの不特定多数から助けられたことはある。が、それは不特定多数とは言っても、同好の士であったり、友達の友達であったり、何らかの色付けのあるコミュニティである。もう少し、無色に近い場合もあるが、その場合でも返事をくれるのは、たとえ何所の誰かは分からなくても、少なくともハンドルネームは持った個人である。その点で電車男と2chの「名無しさん」達との間のコミュニケーションとは大いに異なる。「名無しさん」達とのこのようなコミュニケーションに関しては、もはや、完全に私の想像の範囲を超えてしまっている、としか言いようが無い。そういう意味において、同じ信頼という言葉は使っていても、信頼のモードが違ってしまっている。
何年か前に松山太河が自分達の世代のことをe2nd(インターネット第2世代)と呼んでいたのが新鮮で、「そうやなぁ、私らとは違うわなぁ」なんて思ったこともあったが、電車男に至っては完全にe3rdの世界に突入していると言える。
電車男の話から始まって、こんなことをつらつらと考えてくると、インターネットはまだまだ変化・発展を続けていることを体感させられる。この世界はまだまだ始まったばかりで、これからどんな事だって起こり得るんだろう、という頼もしさのようなものも覚える。その点に対する信頼故に、かろうじてネット世代に留まっていられるのかも、と思ったりもする。

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コメント(5)

高校時代京都に修学旅行に行って美しい京都女子大生を追跡したことがあります。

まあ、信頼はしないけど、本人と特定されない範囲での情報なら投げてみるということはありそうな話ですね。

まあ、ねぇ...
でも、22才童貞初めて女と付き合えるかも、という一世一代と言っても良い時の相談相手が名無しさん@2chというのはやはり想像を絶しており...

うえはらさん、はじめまして、

ネットの上の信頼関係って結構大事ですよね。ずうずうしいのですが、ちょっと前に書いた信頼関係についての記事をトラックバックさせていただきました。

あ、それ以前に私も「電車男」泣きました。

読んだけど、気持ち悪かった。

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このブログ記事について

このページは、ueharaが2004年5月27日 18:15に書いたブログ記事です。

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