普通預金の利率が乱高下していた件

| コメント(3) | トラックバック(0)

risoku.png
「現在の普通預金の利率を知っていますか?」と質問されて即答できる人はどれくらいいるんでしょう?ほとんどの人は「ものすごく小さい、限りなくゼロに近い利率」くらいの認識で、いずれにせよ利息はゴミなので、具体的な数字は気にもしていないのではないでしょうか?

私も、そのように思っていましたし、「限りなくゼロに近い」という認識自体が間違っていたわけではありません。しかし、私は一方で普通預金の利率は限りなくゼロに近い辺りで「安定している」と思っていたのですが、実際には「乱高下していた」のを発見して驚きました。

冒頭の写真は、存在すらすっかり忘れていた口座の通帳を発見したので、何年かぶりに記帳してみたものです。入出金が全くないので、利息は毎回似たり寄ったりの金額なのかと思いきや、最低が4円で最高が67円と激しく変動しています。増えても減っても大した金額ではないので、普通に入出金のある口座だったら気にも留めなかっただろうし、万が一利息の変化に気付いても利率の変動ではなく、平均残高の方が変動したんだろうと勘違いしてしまったんじゃないかとすら思います。が、たまたま休眠状態の口座があったので、利率の変動に気付いてしまいました。

それにしても、最低が4円で最高が67円といえば、約17倍です。にもかかわらず、いずれにせよゴミです。同じ17倍でも最低が500円で最高が8500円ならラーメンがフレンチのコースになりますが、4円が67円ならパンの耳をもらってくるしかないところが、賞味期限切れ寸前の菓子パンに改善する程度にしかなりません。なんで、こんな話をくどくど書こうと思ったかというと、放射線量の暫定基準値界隈の議論にこれと似たものを感じたからです。

「利息収入が17倍にもなったんだから、私の食生活は一気に改善するんじゃないんですか?『直ちに食生活が改善するレベルではない』って一体どういうことですか?17倍は17倍ですよねぇ?その分は間違いなく改善されますよねぇ?」
と、詰め寄られてもなぁ...って思いませんか?
「いや、確かに改善はする。17倍は17倍である。それ以上でも以下でもない。が、もともとのレベルがレベルなので、17倍になったからと言って『直ちに美味しいものをお腹いっぱい食べられるわけではない。』そのことを『直ちに食生活が改善するレベルではない』と表現したのだ。」
って感じではないかなぁ、と。
私は別に、東電や政府のことを特段に擁護しようと思っているわけではありませんが、マスコミに登場する学者を片っ端から「御用学者」ってレッテル貼ってもなぁ...とは思います。

あと、暫定基準値が引き上げられた、ってことに目くじらを立てる向きもあるようですが、(絶対的な値の是非を判断する知識は持ち合わせないものの)平常時と緊急時では基準値の運用が異なる、というのは普通にありそうな話だとは思います。

例えば、原発からこれくらい放射性物質漏れるとやばいでしょう、という水準があるとして、ちゃんと設計・建設・運用すれば、その水準の10のマイナス5乗倍くらいまで放射性物質を抑え込めるとした場合に(ちなみに10の5乗というのは現実に即した数字ではなく、議論のための仮の数字です)、暫定基準値ってどの辺に定めますか?

やばいってレベルの近辺(やばい水準の10分の1とか)に設定して、「通常の運用ではありえないくらい放射線出まくってる(平常時の10の4乗倍とか)けど、基準値以下だからいいや」っていうのはまずいでしょう?安全へのマージンが仮に10の5乗くらいあっても、平常時の数倍から10倍程度のところに基準値を定めて、系に異常があった場合にアラームが上がるような運用にするんじゃないでしょうか?でも、ことここに及んだ今となっては、必要なのは系の異常を検知するための基準ではなくて、「正味のところ人体とか環境への影響どうなん?」という基準なので、基準値の変更があること自体はそんなに不自然なことではないのかなと思います。

これまた、だからといって原子力技術者が不足するとまずいから不当に引き上げたのである、とか、首都圏が危険だということになるとまずいから不当に引き上げたのである、とかいう可能性を頭から否定はしませんが、基準値が変更されたことのみをもって、「動かぬ証拠だ」みたいなもの言いはちょっとどうかと思います。

事態はまだまだやばいし、結論はないのですが、情報の評価は理性的にってことで...

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.galileo.co.jp/mt/webapps/mt-tb.cgi/3067

コメント(3)

すばらしい。これは非常に説得力がありますね。
感動すら覚えるエントリーでした(笑)。

二年放置したキャッシュカードを、時々使わないと無効にするぞという脅迫めいた通知があった。ということを思い出した。助かった。

保全の基準というのは、難しいですよね。

結局、東電もロボットとかの予算を、安全基準を大きくリアしている事を理由に、削減した結果、今回の災害時の対応が遅れてしまったとも聞いています。

私は、経過観察で年に3回、人間ドックで1回CTを受けますが、それぞれ10mSvくらいの被曝だとして、普通の人より、40mSv/年余計に被曝しています。
そうであっても、受けないと不安なので、受けないという選択肢は無いです。
で、退院の時に、普通の人より白血病の発症確率が4倍から8倍だけどねぇ。と言われてしまいました。orz.

コメントする

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.2.10

このブログ記事について

このページは、ueharaが2011年5月19日 22:53に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ごぶさたしています」です。

次のブログ記事は「間違いメールについて」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。