2007年上半期「最も」印象に残ったワイン

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まだ全然先が長そうな「2006年印象に残ったワイン」は放置して、2007年編に突入することとした。

というのも、あれとかこれとかいろいろと印象に残るワインの多かった2006年と違って、2007年前半は迷わずにthe most impressive wineを選べるからだ。

で、そのワインとは...

Richebourg Leroy 1997

参った。旨かった。そして、思ったより熟成してた。
熟成といっても、果実よりも「えも言われん系」が卓越してくるような、ややもすれば枯れとも表現できるような熟成ではなく、木の上で完熟から過熟にまで達した果実の芳醇さであった。

味わいそのものとは全く接点の無い表現で恐縮だが、このボトルに出会った快感は、ベストな線香花火を育てるのに成功した快感にも通じるような...(笑)。線香花火で玉を落としてしまったら元も子もないわけだが、苦労して玉を落とさないように育てても、バチバチと華々しく火花を散らすことも無く冷えてしぼんでしまう場合も少なく無い中、丸々赤々と育った玉からバチバチと火花が出ている瞬間を見事に飲んであげたような、そういう感じ。

味わいは和の果実(杏とか柿とか)。それが熟し過ぎて、ちょっとでも圧力が掛かると中の果汁が溢れ出して来そうな危ういバランス。口に含むと旨みが溢れる溢れる...それも、フレッシュというよりは食べ頃を後ろに外しかけた果実の色っぽい芳醇さだ。「うまーい」と言いながら目を閉じると夕焼けの黄金色に満たされる気がした。

今年の後半はこれを上回るピノに出会えるか?というのが必然的にテーマになってしまうわけだが、まあ、出会えればラッキーということで...

PS 状態には比較的頓着しない私だが、今回のボトルがここまで素晴らしかったのは、やはりパリからの空輸モノだったというのが効いているのかなぁ、と思ったり...

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このページは、ueharaが2007年7月 2日 18:36に書いたブログ記事です。

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