不完全性定理

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XMLに関しては1999-2000年頃にかけて、過大な期待を寄せていた時期があった。当時はXMLが人類のコミュニケーションを根本的に変える、くらいの気合であったが、良く良く考えると、XMLによりユートピアが築かれるなら、コミュニケーションを開始する前に互いにコンテキストの理解が完全に出来ていることが前提になるはずだ。しかし、現実にはゲーデル先生も仰る様に「突き詰めてもトートロジーに至らないようでは、命題の立て方が甘いのぢゃ」、なのだ。いくらDTDを頑張って定義しようがどうしようが、in-bandでのコンテキスト交換を皆無にすることが不可能なのは明白なのである。
一方で、まだ小さいうちの子なんかを見ながら、プロトコルとペイロードの分化が起こっていないような原初的なコミュニケーションに遡って考えると、「『山』と言えば、『山』」「『ツー』と言えば『ツー』」というのが、そもそもの基本なのかなぁと思う。そんな事を考えつつ、DNAの転写プロセスをイメージすると、「同一」と「対」の概念がぼやけるような感じがして、「うー」と唸ってたら、渡辺千賀さんの「ゲイの夫婦は瓜二つ」、というエントリを思い出した。やはりSYNCですな。

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コメント(3)

うっきょー難しい・・。なぜ、わたしの「ゲイの夫婦は瓜二つ」という小学生でもわかるシンプルなエントリーがこんな難しいことにトラックバックされてるんでしょうか;-) でも、確かに過大な期待が寄せられてましたね、XML。

すみません。
自分でも五里霧中で全く良く分かっていないながら、なんとなく足元の傾斜の具合からこっちかな、と思っている程度の状態であります。不親切な文章かなと思いつつ、これ以上書いても「霧が深い」という記述が増えるだけな気がして、足元の半径50cmにフォーカスしたエントリとなっております。
でも、SETIのメッセージとかってもっとあり得なく突き放した表現ですよね。あれを印刷物としてみてもかなり難問ですが、受信した電波をどう復調すればあの図になるのかが、まずすごくハードルが高くて、かつ現れるのがあの絵ですから、発信者の意図した通りに復元したという確信が得られにくいのでは無いかと、他人ごとながら心配です。

1994年とか95年にGeneralMagicという会社があってTelescriptなる言語でUNIXシステムズからリモート・プロシージャ・コールみたいな塩梅で情報を集めてくるエージェント通信とかいうものが話題を集めた頃には毎日新聞社の毎月500円の記事データがマークアップ言語だったので、何とか記事の串刺しをしたいと悩んだことを思い出します。

Xがつくものはたいてい駄目です。会社名でも商品名でも。これは経験則です。

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このページは、ueharaが2005年5月20日 19:01に書いたブログ記事です。

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